C言語の標準ヘッダmath.hについて記述しています。math.hは、数学的演算に関する関数、型、マクロを宣言、定義します。math.hは、プログラムで数学的演算を行う際に必要なヘッダです。
math.hはC言語の標準ヘッダで、数学的演算のためのヘッダです。数学的な演算を行うための関数、マクロ、型が宣言、定義されています。
math.hで宣言されている関数はこちらです。
型は、float_tとdouble_tが宣言されています。
名称 | 内容 |
---|---|
float_t | 少なくともfloat型と同じ幅をもつ浮動小数点型。 |
double_t | 少なくともdouble型と同じ幅をもつ浮動小数点型。 |
float.hで定義されているFLT_EVAL_METHODが0の場合、float_t型とdouble_t型は、それぞれfloat型とdouble型となります。FLT_EVAL_METHODが1の場合は、双方ともdouble型になります。FLT_EVAL_METHODが2の場合は、双方ともlong double型になります。FLT_EVAL_METHODがそれ以外の場合、float_t型、double_t型の型は処理系定義となります。
マクロは以下のものが定義されています。
名称 | 内容 |
---|---|
HUGE_VAL | 範囲エラー発生時に返される正のdouble型の式。 |
HUGE_VALF | 範囲エラー発生時に返される正のfloat型の式。 |
HUGE_VALL | 範囲エラー発生時に返される正のlong double型の式。 |
INFINITY | 正の、又は符号無しの無限大を表すfloat型の定数式。それが利用不可の場合は、コンパイル時においてオーバフローするfloat型の正の定数。 |
NAN | qNaNを表すfloat型の定数式。処理系がfloat型のqNaNをサポートしている場合にのみ定義される。 |
FP_INFINITE | 値を分類するための整数定数式。fpclassify()マクロの戻り値に使用される。 |
FP_NAN | 値を分類するための整数定数式。fpclassify()マクロの戻り値に使用される。 |
FP_NORMAL | 値を分類するための整数定数式。fpclassify()マクロの戻り値に使用される。 |
FP_SUBNORMAL | 値を分類するための整数定数式。fpclassify()マクロの戻り値に使用される。 |
FP_ZERO | 値を分類するための整数定数式。fpclassify()マクロの戻り値に使用される。 |
FP_FAST_FMA | fma(a,b,c) 関数が普通に a * b + c と計算する速さより、同じか、より速く計算できるとき定義される。 |
FP_FAST_FMAF | fmaf(a,b,c) 関数が普通に a * b + c と計算する速さより、同じか、より速く計算できるとき定義される。 |
FP_FAST_FMAL | fmal(a,b,c) 関数が普通に a * b + c と計算する速さより、同じか、より速く計算できるとき定義される。 |
FP_ILOGB0 | ilogb(0)の戻り値である整数定数式。INT_MINまたは-INT_MAX。 |
FP_ILOGBNAN | ilogb(NaN)の戻り値である整数定数式。INT_MAXまたはINT_MIN。 |
MATH_ERRNO | 1。 |
MATH_ERREXCEPT | 2。 |
math_errhandling | MATH_ERRNO、MATH_ERREXCEPT、あるいは両方のビット単位の論理和のいずれか。型はint。 |